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関連記事:Itukiの報告書

※この報告書は、記事「自作の怪異でビビらせろ! 俺の 最凶SCP決定戦 - ぜろますのブログ」の関連記事です。

 

アイテム番号: AME-001

リアランスLv3: Confidential

 

収容クラス: Keter

副次クラス: Amsterdam1

 

撹乱クラス: 5/Amida

リスククラス: 1-5/Notice-Critical


異常保全要項: AME-001は現在観測不能であり、物理的に収容できません。AME-001は、否定の状態を維持されなければなりません。財団物理学部門、異常力学部門の共同チームは、AME-001の否定状態を維持し異常性質を無力化するための永続的な理論の研究に割り当てられます。

財団人工知能部門によりPierre.aic及びSimon.aicが導入され、対抗理論の検証が進められています。

現在、AME-001は不確定性原理の存在により否定状態にあります。


説明: AME-001は、デミウルゴス級超越存在であると仮定されている、基底現実のあらゆる力学的・物理的状態全てに対して全知であるように振る舞う不明な実体です。全知状態にあるとき、AME-001はある不定の未来までにおける物理界(Kinetosphere, キネトスフィア)の全ての動きを予測し得るため、事実上の予知能力を有すると言えます(以上の状態にあるAME-001を、肯定状態にあると定義します) 。

肯定状態にあるAME-001は、実体を伴い物質界に顕現するものと大筋で合意されています。

肯定状態にあるAME-001は、全知肯定のパラドックス(ダミアン・A. The paradox in the affirmative of Omniscience. 財団内刊行, 1988, p.88-143. IFCTN1-28-107884-9.)に基づき、「自身が全知である」という情報を常に肯定されている必要があると考えられています。

ダミアン・Aによれば、全知が維持されるためには、全知実体の存在による物質界への影響を観測する、いわば超全知(スーパー・ナレッジ)の存在が必要であり、全知実体は自己の全知性を維持するためのスーパー・ナレッジを生み出します。このとき、新たに生じたスーパー・ナレッジは先の全知実体を包括する全知性を有するに留まるため、したがって、全知性を維持するためのスーパー・ナレッジの発生は連続し得る、という点に注意しなければなりません。


AME-001は、力・物理学的に二元論的な事柄において、いずれかと確定できない事象が存在する限り、実体を維持できません。即ち、AME-001の実在そのものに矛盾が生じた時点で、AME-001は非活性となり観測不能となります。これを否定状態と定義します。

否定状態にあるAME-001は、自身を否定状態から肯定状態へ移行させるため、既知の力・物理学において不確定性があると理解されている事象に対し、新たな機能する理論を自然発生的に生じさせ、現実改変作用により理論の完全性を維持させることでそれを可能にします(これを介入イベントと呼称します)。

介入イベント時、AME-001は、EVE放射を用いない未知の手段によって、ヒューム値の増減を伴わず基底現実の物理法則そのものに干渉することが可能です。以降、不定の時点で完全性を補強する発見がなされるようになり、これが継続されるようになります。これらの発見は既存の学会等から表出するため、具体的な対策が困難です。介入イベントは5〜█年程度の間隔で行われており、これまでに██件が観測されています。

AME-001が現在まで顕現していない主な要因は、1927年に発見された不確定性原理による強力な全知の否定によるものと考えられています。不確定性原理が維持される限りAME-001は顕現し得ないものと合意されていますが、不確定性原理が介入イベントの対象に選択された場合、否定状態の維持可能性は未知数です。

 


補遺1: AME-001の収容を維持できない場合、以下のひとつ以上のシナリオに至ると仮定されています。


ΦK-クラス: 全知肯定シナリオ

AME-001による継続的な力・物理学的法則の再定義により、結果として、あらゆる力・物理学的法則を知り得る「全知」が肯定されるシナリオです。あらゆる力・物理学的法則から不確定性が排除され、結果的に基底現実の既存の力・物理学的法則は崩壊します。このシナリオに続き、χK-クラスシナリオが生じます。

χK-クラス: 「全知の知」高位自己複製シナリオ

AME-001自身が全知を肯定するため、自身を全知であると肯定するためのAME-001を新たに生み出すシナリオです。仮想上半永久的に継続するこのシナリオは、ΨK-クラスシナリオに繋がります。

一方、全知を肯定する存在そのものが矛盾となり、AME-001の無力化に繋がると指摘する仮説も存在します。

ΨKクラス: 宇宙の演算能的死シナリオ

AME-001による継続的な力・物理学的法則の再定義、及び自身の複製等による複合的な要素によって生じるシナリオです。

力・物理学的法則を定義づけ、合意的現実において処理するために消費されている仮想上のエネルギー(ここではΩ-プライムと定義します)は、AME-001と異常作用によるループのため瞬間的に消費されることになります。この結果、宇宙の熱的死に至り、合意的現実の宇宙は人類にとって居住不能となります。


補遺2: 上記のΨKクラスシナリオは、合意的現実が仮想上のシミュレーション宇宙に存在するという前提を持つ仮説、シミュレーション仮説において最も有意です。

同仮説は昨今まで否定的にみられていましたが、中華人民共和国福建省におけるAME-068の発見により、決定的なものとなっています。

上記を受け、AME-001の起源を高位次元の生命体に求める研究が、空想科学部門主導のプロジェクトにより進行中です。

 

 

1.Amsterdamクラスのオブジェクトは、高度に物理法則と相互作用を行うか、物理法則そのものです。

アイテムの収容は合意的現実の物理法則に対して激甚な影響を与え得る反面、包括的に保護し得ます。

 

 

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