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※この報告書は、記事「自作の怪異でビビらせろ! 俺の 最凶SCP決定戦 - ぜろますのブログ」の関連記事です。

 

 

 

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AME-002罹患者の眼部。強調表示部に病変を有するが、通常の飛蚊症同様、視覚による観測は困難。

 

アイテム番号: AME-002


オブジェクトクラス: Euclid


異常保全要項: AME-002は部分的に未収容です。AME-002罹患者の内、軽度・中度の対象には心理療法や網膜手術等の施術を行い、重度の対象には記憶処理を行います。記憶処理の場合、状況に応じ対象の記憶欠落を補填するカバーストーリーを流布する必要があるため、財団外の個人に対しては推奨されません。

財団Webクローラプログラムによりインターネット上の情報を監視し、AME-002に関連すると思われる情報は適宜フラグ付、ないしは改竄されます。

AME-002に関する多くの情報は普遍的なオカルト・怪談として認知されているため、AME-002と霊障様現象群との体系づけられた相関など、明確な保安上のリスクと判断された場合を除き改竄措置は必要ありません。


説明: AME-002は、一般に飛蚊症としても知られる主に眼球硝子体内の混濁を要因とする視野内に生じる現象の内、特定の条件下にある個人にのみ発現し得る異常な亜種です。

飛蚊症罹患者のうち、何らかの要因で近親者ないしは知人等、罹患者と交際関係にあった特定個人の死を経験している場合、視野内に観測される要素は前述の特定個人を模倣するものとなる場合があります。(この状態を「AME-002に罹患する・した」といいます) 

即ち、飛蚊症の主症状影に代わり、以後観測される影は前述の故人に置き換わります。詳細なメカニズムは解明されていないものの、類像(又はシミュラクラ)現象に関連があるものと考えられています。

AME-002罹患者の多くは症状に伴い幻覚・幻聴等を保有するに至り、結果として睡眠障害精神疾患を発症します。この時点で適切な治療を受けられなかった場合、自殺に至るケースがあります。

記憶処理により個人の死に関連する情報を消去することで、侵襲的施術を伴わず即時に回復させることが可能です。病変部の消失は瞬間的であり、観測機器による記録では有意な結果を得られていません。

 

発見: AME-002は1988年、財団勤務者の親類が自身の知人の通夜を終えて以降、常時「友達の霊」が観測されると主張し、数ヶ月後自殺したインシデントに続いて確認されました。解剖により、網膜に不自然な飛蚊症様病変が確認されたことで、体系化の試みが行われるに至りました。


補遺: いわゆる霊障を報告し、心霊学的事象の影響で死亡したとされる故人のうち約62%からAME-002が確認されており、実際には幻覚等、複合的な要因により死去していることが明らかになっています。残りの約38%からは検出されておらず、死亡に至った要因は不明です。

 

 

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