君は、焦りを感じたことはあるか。
焦り。それは、焦燥感とも呼ばれる。
僕にはある。
夏休みの宿題を一切やらず31日を迎えたとき?
ノー。
(焦ったけど)
給食を食べ切れず、掃除の時間まで残されたとき?
ノー。
(焦ったけど)
みんなが就職したのに、僕だけがパートだと気づいたときだ。
気にすることはないだろって? ははは、お子様め。
説明させてください。
僕は印刷会社に勤め、デスクワークをやっている。
いわゆるホワイトカラーというやつだ。
(私服で働いてるけど)
月々の給料は平均15万弱。内2万弱は一月分の交通費だ。
家から会社までは1時間ほどかかる。
逆に、会社から家までも1時間かかる。
会社では11時間勤め、行き帰り込みでおおよそ13時間。
なるほど、地球における1日は24時間だから、半分以上は会社にいることになる。
と、
こんなことに焦っているわけではない。
僕なんか、「働く」こと自体が嫌いなのだから、どこに行ったって文句を言い出すに決まっている。
そう、
僕はスタートラインに立っていないのだ。
僕はいつも、みんながスタートラインをとっくに超えたころ、のろのろとラインで構え始める。
宿題だってそうだ。
その気になればできるのに、僕はページを開いたまま投げ出してしまうのだ。
給食もそうだ。
食べれば無くなるのに、いつまでも食べられないでいるからなくならないのだ。
そして、この「仕事」というやつについても、僕はそうなのである。
全く就活をしないではなかったが、今の仕事も、自分の行動の結果始まったものではなかった。
たまたま学校にかかってきた電話がきっかけで、いわば補充要員だったのだ。
就活の成果が認められ、確かな「仲間」として会社に加わったクラスメイトたちとは違う。
今でこそ仲間として扱ってはもらえているが、就活から逃げ、ポートフォリオから逃げ、逃げ続けるうちにたまたま転がってきたのが現職なのである。
僕は、自分自身がここから変われる自信がない。
10年、20年と繰り返してきた逃げの人生から、自ら痛みに溢れた世界に飛び出していく勇気がないのだ。
僕は焦っている。今度は就職というありふれた出来事がきっかけで、僕は焦っている。
これまでの焦りでは、僕は変わらなかった。
僕自身が変わらなかった。
今度も、僕は変わらないのだろうか。
万が一転職したり、マヨネーズを克服したら、めっちゃ褒めてください。
よろしくお願いします。